ボードレール シャルル・ピエール

或るまどんなに

わたくしのつかへまつる聖母さま、おんみの為に、わたくしの悲しみの奥深く、地下の神壇を建立したい心願にござります。

わたくしの心のいと黒い片隅に、俗世の願ひ、また嘲けりの眼の及ばぬあたり、おんみのおごそかな御像の立たせまするやう、紺と金との七宝の聖盒をしつらへたい心願にござります。

懇ろに宝石の韻をちりばめた、純金属の格子細工のやうに、琢きあげたわたくしの詩で、おんみの御頭の為に、大宝冠を造るでござりませう。

またわたくしの嫉妬の布地で、永遠ならぬ聖母さま、おんみの為に、外套を裁つでござりませう。仕立ては品あしく、ぎごちなく、不恰好で、なほまた裏地は疑ひの心でありまする故、隠処のやうにおんみのあでやかさを包み隠すでござりませう。縁も真珠ではござりませぬ、ありとあるわたくしの涙の玉で縁どりまする。

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