佐々木 邦
変人伝
「勉強しないと、東京の叔父さんのところへやってしまいますよ」
僕が中学生の頃、母は然う言って驚かすのが常だった。叔父は母の弟だ。父は女学校の先生だけれど、叔父は高等学校の先生だから尚お豪いことになっていた。しかし父に言わせると、叔父は変りものだった。
「叔父さんは学者でしょうね?」
と僕は母に訊いて見た。
佐々木 邦
「勉強しないと、東京の叔父さんのところへやってしまいますよ」
僕が中学生の頃、母は然う言って驚かすのが常だった。叔父は母の弟だ。父は女学校の先生だけれど、叔父は高等学校の先生だから尚お豪いことになっていた。しかし父に言わせると、叔父は変りものだった。
「叔父さんは学者でしょうね?」
と僕は母に訊いて見た。