野村 胡堂十字架観音一「あら松根様の若様」「――――」恐ろしい魅力のある声を浴せられて、黙って振り返ったのは、年の頃二十三四、色の浅黒い、少し沈鬱な感じですが、何となく深味のある男でした。青空文庫の作品カード