野村 胡堂
新奇談クラブ
プロローグ
「女は全く謎の塊のようなものですね」
奇談クラブの談話室――例の海の底のような幽幻な光の中で、第四番目の話の選手、望月晃は斯う始めました。
それは、十三人の会員達の度胆を抜く為に用意された、奇抜な序奏と言うよりは、寧ろ話し手の腹の底から沁み出して来たやるせない述懐の言葉らしく響くのでした。
野村 胡堂
プロローグ
「女は全く謎の塊のようなものですね」
奇談クラブの談話室――例の海の底のような幽幻な光の中で、第四番目の話の選手、望月晃は斯う始めました。
それは、十三人の会員達の度胆を抜く為に用意された、奇抜な序奏と言うよりは、寧ろ話し手の腹の底から沁み出して来たやるせない述懐の言葉らしく響くのでした。