平野 零児
雪解けにすべった丁玲女史
最近ソ連の「雪解け」もいろんな曲折があった。新たな粛清が、シェピーロフ書記も[#「シェピーロフ書記も」は底本では「シェピーフロ書記も」]モロトフやマレンコフらと共に 追放に[#「共に 追放に」はママ]なった。インテリゲンチャの間に、不健全な傾向をひろげた責任者であると指摘された。ソ連の整風も、第二十回党大会以来から更に新段階に入ったものと見られる。
新中国も、昨年の「百花斉放」「百家争鳴」の段階から、更に一転した。ソ連にしても中共にしても、それは単に文化面だけではない。共産主義国家には、文学や哲学は、国家や政治には超越しているという風な考えは許されない。
経済が基礎で、政治や文化は、その基礎の上に建てられた上層建築であるという、マルクス主義の理論を守っているから、一つの文学運動も大きな政治問題であり、一つの思想的傾向が、政治や文化と切り離されたものであることは絶対にない。
だから今回の中国の整風運動の新段階も、広く、二百余名が厳しい批判の対象となり、その中には羅森工業相[#「羅森工業相」はママ]、章伯鈞交通相[#「章伯鈞交通相」は底本では「章伯釣交通相」]、章※[#「冖/田/(「卅」にさらに縦棒を一本付け加える)」、60-8]品食糧相[#「章※[#「冖/田/(「卅」にさらに縦棒を一本付け加える)」、60-8]品食糧相」はママ]、光明日報編集長儲安平など、人民政府に枢要な地位を占めた人々の多数がヤリ玉に挙っている。そして同時に文壇方面には、丁玲女史が挙げられたという。丁玲女史は中国作家協会副主席であり、同理事の陳企霞と共に、有名な詩人艾青もそのグループとされた。