野村 胡堂
銭形平次捕物控
一
江戸の大通、札差百九人衆の筆頭に据えられる大町人、平右衛門町の伊勢屋新六が、本所竪川筋の置材木の上から、百両もする金銀象眼の※(「魚+與」、第4水準2-93-90)竿を垂れているところを、河童に引込まれて死んだという騒ぎです。
その噂を載せて、ガラッ八の八五郎は疾風のごとく銭形平次のところへ飛込んで来ました。
「た、大変ッ」
野村 胡堂
一
江戸の大通、札差百九人衆の筆頭に据えられる大町人、平右衛門町の伊勢屋新六が、本所竪川筋の置材木の上から、百両もする金銀象眼の※(「魚+與」、第4水準2-93-90)竿を垂れているところを、河童に引込まれて死んだという騒ぎです。
その噂を載せて、ガラッ八の八五郎は疾風のごとく銭形平次のところへ飛込んで来ました。
「た、大変ッ」