野村 胡堂

銭形平次捕物控

一

「あ、八じゃねえか。朝から手前を捜していたぜ」

路地の跫音を聞くと、銭形平次は、家の中からこう声をかけました。

「ヘエ、八五郎には違えねえが、どうしてあっしと解ったんで?」

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