梅崎 春生
風宴
一
夢を見ていた。
ともすれば目を覚まそうとする意識をねじ伏せねじ伏せして眠っているうちに、顔も服装もはっきり判らぬ、ごちゃごちゃした人のむれに交って、ぞろぞろと小学校の門の中に入って行った。
小学校の校庭に死骸が埋めてあって、それを掘り出さねばいけないというので、私は鍬を振って地面にうち下した。私をぐるりと取り巻いて眺めている人々の気配が、だんだん輪を狭めて、終には私の肩の辺ではっはっと呼吸をするのが聞え出した。生ぬるい人間の呼吸が気味悪い。私は段々不安な気持になって来るのを胡麻化す為に、力一杯鍬を打ちおろしていたら、急に手ごたえがぶよぶよすると思った時、私の鍬の先に、白いふやけたような人間の脚首がくっついて来た。思わずわっと声を立てて鍬をほうり出した――その声にびっくりして私は寝床の上に起き直った。