江戸川 乱歩
妖星人R
はじめて、そのふしぎなすい星を発見したのは、イギリスの天文学者でした。そのすい星はいままでに知られている、どのすい星ともちがった、奇怪なすい星でした。
すい星といえば、天空のまい子のような星で、うしろに、ほうきのようにひらいた、白い光の尾をひいているのがふつうですが、こんどのすい星は、その光の尾が、ネジのように、グルグルまわっているのです。光のネジは、さきのほうほどふとい輪になって、それがゆっくり、まわっているのです。
発見されるとすぐ、その望遠鏡写真が、世界じゅうの新聞にのり、大さわぎになりました。各国の天文学者は、大望遠鏡にしがみついて、そのすい星をしらべました。
それは、ふつうのすい星とは、まったくちがった、きみょうな星でした。すい星がなにでできているかは、まだよくわからないのですが、ふつうは、小さな粒があつまって、光のかたまりとなったものだといわれています。