吉川 英治

新書太閤記

とらと虎

湖畔の城は、日にまし重きをなした。長浜の町には、灯のかずが夜ごとのように増えてゆく。

風土はよし、天産にはめぐまれている。しかも、城主に人を得て、安業楽土の国とは、おれたちのことなれと、謳歌せぬ領民はなかった。

ここで一応。

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