吉川 英治

新書太閤記

天機刻々

依然。――秀吉はさっきの所に坐ったままであった。

燭の下に、灰となった薄いものが散っていた。長谷川宗仁からの飛脚状を焼いたものと思われる。

飛脚の者を始末しおえた彦右衛門と久太郎秀政が、座にもどって来ると、間もなく、

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