江戸川 乱歩
まほうやしき
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しょうねんたんていだんのなかで、いちばんからだが大きくて力の強い井上一郎くんに、小学校三年生のルミちゃんという、かわいい妹がありました。そのルミちゃんが、ある夕がた、ちんどん屋のあとについて、町はずれのさびしい森の近くまで行ってしまったのです。
井上くんは、おかあさんにたのまれて、ちょうどそのとき、遊びに来ていた同じだんいんのノロちゃん(野呂一平くんのあだ名)とふたりで、方々さがしまわって、やっとルミちゃんを見つけましたが、ルミちゃんは、ちんどん屋のおじさんがおもしろいものを見せてやるというから、いっしょに行くのだといって、どうしても帰りません。
「きみたちにも見せてあげるから、いっしょにおいで。それはふしぎなおもしろいものだよ」