佐々木 邦
求婚三銃士
待遇問題
安達君は乗換の電車を待ちながら、青空を仰いで、意気軒昂たるものがあった。卒業後半歳にして、竟に就職戦線を突破したのである。勤め始めてから丁度一週間、仕事の方はまだ無我夢中だ。サラリーマンとしては文字通りに日が浅い。しかし得意の度合はそれに反比例を保っていた。もう一人前だと思うと、何となく尾鰭がついたような心持がする。
「おい。何うだい?」
「駄目だ。然う言う君は何うだい?」
佐々木 邦
待遇問題
安達君は乗換の電車を待ちながら、青空を仰いで、意気軒昂たるものがあった。卒業後半歳にして、竟に就職戦線を突破したのである。勤め始めてから丁度一週間、仕事の方はまだ無我夢中だ。サラリーマンとしては文字通りに日が浅い。しかし得意の度合はそれに反比例を保っていた。もう一人前だと思うと、何となく尾鰭がついたような心持がする。
「おい。何うだい?」
「駄目だ。然う言う君は何うだい?」