森下 雨村

五階の窓

11

「追いかけてみようじゃないですか。まだそう遠くへは行くまいと思うが――」

探偵小説家の長谷川は壁の貼紙から目を離すと、いきなりそう言ってドアのほうへ踏み出した。が、冬木刑事は何かほかのことでも考えていたらしく、

「跡を追いかけるですって」

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