山本 周五郎
危し‼ 潜水艦の秘密
拾った暗号紙
「何だろう、これは?」府立第×中学の校庭には、七月の真昼の陽が照りつけていた。眼の眩むようなその陽ざしの中で、蹴球の猛練習に熱中している二年級の生徒が四五人、いまトラックの一隅にかたまって、一枚の紙片を取巻きながら盛になにか議論していた。
「なんだ下らない、出鱈目書だよ」
「だが、暗号文らしいぜ」
山本 周五郎
拾った暗号紙
「何だろう、これは?」府立第×中学の校庭には、七月の真昼の陽が照りつけていた。眼の眩むようなその陽ざしの中で、蹴球の猛練習に熱中している二年級の生徒が四五人、いまトラックの一隅にかたまって、一枚の紙片を取巻きながら盛になにか議論していた。
「なんだ下らない、出鱈目書だよ」
「だが、暗号文らしいぜ」