伊藤 左千夫

紅葉

秀麗世にならひなき二荒の山に紅葉かりせはやと思ひたち木の芽の箱をは旅路の友と頼みつゝ丙申の秋神無月廿日の午の後二時半と云ふに上野の山のふもとより※(「さんずい+氣」、第4水準2-79-6)車にこそうち乘りけれ

いかはかり紅葉の色や深からん山また山のおくをわけなは

赤羽さわらひ浦和大宮なと夢の間に打過て上野の國宇都宮[#「上野の國宇都宮」はママ]にそ日は暮にける

はる/\ときしやに訪へはや紅葉しゝ紅葉のかけの猶もまたるゝ

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