ルヴェル モーリス
闇と寂寞
彼等は三人とも老ぼれ、衰えて、見るも惨めな有様であった。
女は二本の撞木杖にすがって、やっとのことで歩いていた。一人の男は、両手を前へ突きだして、指をひろげて、眼は堅くつぶっていた。盲目なのだ。もう一人の男は、頑固な相好で顔をうつむけ、身内の方々に苦しいところでもあるらしく、不安な眼つきをして、いつも黙りこんで二人のあとにとぼとぼとくっついていた。これは唖なのだ。
噂によれば、撞木杖の女は姉で、盲と唖はその弟で、大変に仲のいい姉弟だそうな。この姉弟は何処へ行くのにも必ず三人一緒だった。
彼等は同じ乞食でも、白昼に教会堂の入口に出しゃばって、否応なしに参詣人の施しを狙うような汚い乞食の仲間には入らなかった。彼等は強請るのではなくて、単に哀願するだけであった。彼等はいつも薄ぐらい路地などを歩いていた。不思議な三幅対――もっと適切にいえば、老衰と、闇と、寂寞。