ルヴェル モーリス

ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海

「好い船だろう、え?」

だしぬけに声をかけられて、ガルールはふと顔をあげた。彼は波止場に腰をかけて両脚をぶら垂げたまま、じっと考えこんでいたのであった。

で、顔をあげると、一人の見知らぬ男が、背ろから屈みこんで、向うに碇泊している帆船の方を頤でしゃくっていた。

「好い船だろう?」

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