グリム ヴィルヘルム・カール・グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
三枚のヘビの葉
むかしむかし、ひとりのまずしい男がおりました。その男は、じぶんのたったひとりのむすこさえも、やしなえないようになってしまいました。そこで、むすこがいいました。
「おとうさん、だいぶくらしもくるしくなってきましたね。わたしはおとうさんの重荷になるばかりです。いっそ、家をでて、じぶんでなんとかしてパンをかせぐようにしたいと思います。」
そこで、おとうさんはむすこのしあわせをいのって、胸のつぶれるようなかなしい思いで、むすことわかれました。
ちょうどそのころ、ある強い国の王さまが戦争をはじめました。若者はこの王さまにつかえて、戦場にでかけました。若者が敵のまえまできたとき、ちょうどたたかいがはじまりました。そのあぶないことといったらありません。鉄砲のたまが、豆のようにバラバラふってきて、味方のものはあっちでもこっちでも、ばったばったとたおれるありさまです。そのうちに、隊長までも戦死してしまいました。ですから、のこったものたちはあわててにげだしました。そのとき、若者がすすみでて、みんなに勇気をつけて、大声によばわりました。