グリム ヴィルヘルム・カール・グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール

歌をうたう骨

むかし、ある国で、イノシシがお百姓さんの畑をあらしたり、家畜を殺したり、人間をきばで八つざきにしたりするので、たいへんこまったことがありました。

王さまは、だれでもこのわざわいから国をすくってくれるものには、たくさんのほうびをつかわす、と約束しました。ところが、そのけものはものすごく大きくて、力が強いので、だれひとりそのけもののすんでいる森に近づこうとするものはありませんでした。

とうとうしまいに、王さまは、このイノシシをつかまえるか、殺すかしたものには、じぶんのひとりむすめを妻にやろう、というおふれをだしました。

さて、この国にふたりの兄弟が住んでおりました。あるまずしい男のむすこたちでしたが、このふたりが名のってでて、このたいへんな冒険をやってみよう、ともうしでました。にいさんのほうは、ずるがしこい男で、思いあがった気持ちからこの冒険をやろうとしたのです。しかし、弟のほうはむじゃきな、おめでたい男なので、すなおな気持ちからやろうとしたのでした。

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