グリム ヴィルヘルム・カール・グリム ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール
天国へいった仕立屋さん
ある晴れわたった日のことでした。神さまは天国のお庭を散歩なさろうとお思いになって、使徒や聖者たちをみんなおつれになりました。そのため、天国には聖ペテロさまがひとりしかのこっていませんでした。
神さまは、ごじぶんのるすのあいだは、だれもいれてはいけない、と、聖ペテロさまにおいいつけになりました。それで、聖ペテロさまは門のところに立って、番をしておりました。
すると、まもなく、だれかが門をトントンとたたきました。ペテロさまは、
「だれかね。なんの用事だね。」