板谷 波山

美術学校時代の岡倉先生

先生の講義

私は明治二十二年九月に美術学校に入りまして、年は十八歳でした。その時分は入学の月がいまとちがいまして、九月でした。卒業は二十七年になります。

入学したときは、岡倉先生はまだ校長ではなく、大学総長の浜尾新先生が兼ねておりまして、岡倉先生は幹事でした。しかし、学校の実権は岡倉先生がふりまわしておりました。若かったですよ。先生より年上の生徒が幾人かおりました。こどもが二人いるなんてね。

私の時分は、岡倉先生のいちばん若いおもしろいときでしたから、のんびりしたものでした。

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