中谷 宇吉郎
巴里の教授会
この寫眞は、昭和四年の夏のものである。巴里のたしかルクサンブールの公園だったかと思うが、そこで撮った北大理學部の教授候補者たちの寫眞である。
パリでの写真
後列右端から説明すると、最初が現北大理學部長太泰教授、當時男爵であったが、いかにもノーブルな顏である。次が今立教大學へ移っておられる吉田洋一さん、名著『零の發見』の著者である。三人目が、地質の原田教授、次が地質の鈴木教授である。
眞ん中の背の高いのが、現學術會議會長の茅さん、これが一番變っていない。次が私で、當時十二貫を上下していたころ。その次が物理の中村儀三郎教授で故人、左端が植物の山田教授である。山田さんは現在はもう禿げ上がって立派な老教授の風貌になっている。