新美 南吉

手袋を買いに

寒い冬が北方から、狐の親子の棲んでいる森へもやって来ました。

或朝洞穴から子供の狐が出ようとしましたが、

「あっ」と叫んで眼を抑えながら母さん狐のところへころげて来ました。

「母ちゃん、眼に何か刺さった、ぬいて頂戴早く早く」と言いました。

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