三鳥山人・夢野 久作

豚吉とヒョロ子

豚吉は背の高さが当り前の半分位しかないのに、その肥り方はまた普通の人の二倍の上もあるので、村の人がみんなで豚吉という名をつけたのです。又、ヒョロ子も同じ村に生れた娘でしたが、背丈けが当り前の人の倍もあるのに、身体はステッキのように細くて瘠せていましたので、こんな名前を付けられたのです。

村の人はこの二人を珍らしがってヤイヤイ騒ぎますので、二人は外へ出ることも出来ません。そのうちに二人とも立派な大人になりました。

ある時、村の人たちの寄り合がありましたが、その時に誰か一人が、

「あの二人を夫婦にしたらなおなお珍らしかろう。村の名物になると思うがどうだ」

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