海若 藍平・夢野 久作

雪の塔

玉雄と照子は兄妹で毎日仲よく連れ立って、山を越えて向うの学校に通って、帰りも仲よく一所になって帰って来ました。

或る日、二人はいつもの通り学校から手を引き合って、唱歌をうたいながら帰りがけ山道にかかりますと、真暗な空から雪がチラチラ降り出して、見ている内に道が真白になりました。

二人は唱歌を止めて急ぎましたが、雪はだんだん激しくなるばかり。しまいにはあとも先も見えず、どこが道やらわからなくなり、だんだん山深く迷い入って行きました。

そのうちに日が暮れて、寒い風がヒューヒュー吹きはじめました。二人はお腹が空いた上に寒さに凍えて、

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